THE HISTORY

すべてはドイツ・ミュンヘンから始まった。 

 
 大学の卒業式を終えた3日後、ドイツ・ミュンヘンの地に立っていた。この日より世界最大手の再保険会社である「Munich Re」でグローバルな再保険業務に就くことになる。「Munich Re」とは世界最大手の再保険会社であるドイツの「ミュンヘン再保険会社」の略称で、英語では「Munich Reinsurance Company」、ドイツ語で「Münchener Rückversicherungs-Gesellschaft」となる。
 

 

 

 大学卒業後、Munich Re の本社採用となりドイツでのグローバルな業務に専念して行く。後に、この経験を踏まえながら、現在の自分の立ち位置である活動領域に繋がって行く事となる。再保険とは元受け保険会社、例えば損保なら東京海上、生保なら日本生命などが引き受けた巨額の保険リスクを海外のプロフェッショナル保険会社に引き受けてもらうシステムだ。世界経済が発展すればするほどリスクは増大し、元受け保険会社自身では到底処理できない天文学的保険金額になる。そこで各社は一部を保有し、残りを海外の再保険会社に再び保険をしてリスク分散を計る訳だ。つまり、一般保険会社を相手にするプロ集団の保険会社という事になる。
 
参考までに、世界の大手再保険会社の正味収入保険料ベースのランキング。
        =World's Largest Reinsurers=
Rank Company 2006 Net Premiums Written
1 Munich Re Group $24,218,951,400
2 Swiss Re Group $23,202,134,100
3 Berkshire Hathaway/General Re Group3 $11,577,000,000
4 Hannover Re Group $8,907,121,773
5 Lloyd's of London $7,950,584,200
 
 

   
   
 数年にわたり、本社で再保険業務に携わりながら出張・休暇などでヨーロッパ各国を巡る。訪れた都市は100を超え、それらの街を代表する歴史的なホテルの優美さに目を奪われる。帰国後は米国、中近東、アジアにも足を伸ばし、数多くの名門ホテルに投宿。当初は個人的な思い出のためにとホテルの写真を撮り始めたが、(株)オータパブリケイションズから出版されていた『月刊the HOTEL』と運命的な出会いを果たす。やがてオータパブリケイションズ社長の太田進氏と出会い、ホテル・レストラン業界誌『HOTERES』誌上で世界中のリーディングホテルの連載を開始。さらに写真集、ホテル関連雑誌、ワイン専門誌などの発刊へと繋がって行く事となる。