国際ホテルジャーナリスト　小原康裕が訪れる世界のリーディングホテル

 
アメリカ・ロサンゼルスのビバリーヒルズ、多くの高級ブティック店が立ち並ぶロデオドライブ近くに華麗な佇まいの歴史的ホテルがある。その名は「ビバリーウィルシャー、ア フォーシーズンズ ホテル」。一世を風靡したハリウッド映画『プリティ・ウーマン』や『ビバリーヒルズ・コップ』の舞台となったことでも有名だ。ビバリーウィルシャーは10階建ての重厚な旧館「Wilshire Wing」と14階建ての新館「Beverly Wing」の2ウィングから構成され、137のスイートを含む全395の客室を擁している。

 
ビバリーウィルシャーはリージェントホテルズの全盛期には「Regent Beverly Wilshire」と称していたが、リージェントがフォーシーズンズホテルズに組み込まれた後は「Beverly Wilshire, A Four Seasons Hotel」の名称を使用している。ホテルの歴史は古く、ビバリーヒルズのランドマークとして1928年に開業した。ハリウッドに近くロデオドライブに面した最高の立地とクオリティーを兼ね備え、このホテルに宿泊した著名人や膨大な数になる。

 
ビバリーウィルシャーの正面車寄せは、「Wilshire Wing」と「Beverly Wing」に挟まれた空間にある。正面玄関はロデオドライブ側にあり、館内に入ると眩いエントランスホールに目を奪われる。ハーシュ・べドナー・アソシエーツ「HBA」がデザインを担当した壮麗な空間だ。今回は旧館「Wilshire Wing」にあるコーナースイート「One-Bedroom Wilshire Suites」をご紹介したい。眼下にビバリーヒルズの街並みからハリウッドまで見渡せる気品あるスイートだ。メインダイニング「THE Blvd」は地元のセレブリティたちの人気レストランで、バーラウンジ「THE Blvd Lounge」とテラス席「The Patio」を共有している。その他、車寄せ側にある「CUT by Wolfgang Puck」はミシュラン1ツ星を持つステーキハウスで評価が高い。スパ施設「The Spa at Beverly Wilshire」は新館「Beverly Wing」にあり、スイミングプールは華やかな雰囲気でにぎわっている。

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“ロデオドライブ”「Rodeo Drive」とは、以前よりハリウッドのスターたちの御用達の有名ブティックが軒を連ねる高級ショッピングストリートだ。1990年公開の映画『プリティ・ウーマン』の主演リチャード・ギアとジュリア・ロバーツの好演により、さらにその知名度がアップし、最近では中国人観光客の姿が目立つようになった。ビバリーウィルシャーでの滞在は、やはり歴史の重みを感じさせる旧館「Wilshire Wing」がお勧めだ。近くにある「Peninsula Beverly Hills」（本誌、Vol.1参照）と組み合わせるのもリュクスな旅となろう。