“ウブド王家のホテル” ザ・ロイヤル ピタマハ「The Royal Pita Maha」。まさにバリらしいホテルとはこのホテルのことを言うのであろうか。芸術の村ウブドの大自然を流れるアユン川渓谷にこの地の王族が4年の歳月を経て建設し、2004年に完成した王家の伝統を受け継ぐ隠れ家リゾートである。渓谷を一望する絶景リゾートの建設にあたり、バリ島中の芸術家がリゾートのために大集結し、バリ・ヒンドゥー教の伝統・文化に基づいた絵画や石像や彫刻の数々を制作した。“神々の集う場所”と言う名前が付いたクデワタン村の大自然とリゾート内のさまざまな伝統芸術との融合は圧巻と言える。
リゾートの名称であるピタマハとは現地の言葉で「ピタ光・マハ輝く」という意味を持つ。ピタマハグループは1928年、ウブドで最初のホテルとして「ホテルチャンプアン」を創設。かつては芸術家達の集うホテルでもあり、多くの著名な人材を暖かくもてなしてきた。後に隣接して隠れ家リゾートの先駆者となった姉妹ホテル「ピタマハ リゾート」の建設を経て、ザ・ロイヤル ピタマハをオープンさせた訳だ。“リゾート全てが芸術作品”と評されるほど、敷地内の至る所に絵画や石像・彫刻作品が溶け込み、神々へのお供え物やお香の残り香などバリ・ヒンドゥー教の伝統文化を肌で感じられる。
ロイヤル ピタマハはウブド王家の子息が自らデザインし、建築過程に妥協を許さずに着手した完成度の高いホテルだ。今回は大きな専用プールが付いた「Royal Pool Villa」をご紹介したい。1棟あたり約300㎡の面積を持つ渓谷ビューのヴィラで、部屋は王族の伝統を受け継ぐバリスタイルに保たれている。レストランは3カ所あるが、とくに最上階にあるメインダイニング「Dewata Lounge」はホテルの顔とも言えるレストランで、テラス席から壮観な景色を見渡せる。朝食はオールデイダイニング「Ayung Valley Restaurant」のビュフェスタイルがあるが、お勧めはアユン川のほとりにある「Ayung Garden Restaurant」で、オープンエアの自然が奏でる音に心を癒やされる。かつて資生堂がプロデュースしたスパ施設「Royal Kirana Spa & Wellness」は独立したスパヴィラ13棟からなり、喧騒の世界から究極のリラクゼーション空間に誘う。

ロイヤル ピタマハは現地の伝統を感じながら上質なサービスを満喫できると評判だが、きめ細かなサービスの陰には一人の日本人女性の支えがある。マンデラ は1988年にウブドの元王族に嫁ぎ、王族の子孫が運営するこのホテルのパブリック&ゲストリレーションズ コーディネイターとして活躍中。いわば、日本でいう女将の役割を担い、ホスピタリティの徹底をスタッフ全員に教育している。