国際ホテルジャーナリスト 小原康裕が訪れる世界のリーディングホテル

Williamsburg Inn

 

コロニアル・ウィリアムスバーグはアメリカ合衆国の植民地時代の建物が修復・再建され、
   思わずタイムスリップした感覚になる。

 

 
ウィリアムズバーグ・イン「Williamsburg Inn」はアメリカ建国の地、コロニアル・ウィリアムスバーグに建つ伝説的ホテルである。1937年の開業以来世界各国の首脳、ロイヤルファミリー、そして、トルーマン、アイゼンハワー、レーガンなど歴代の米国大統領もここに滞在しゲストブックに名を残している。また、アメリカで2巡目に主催されたG7サミット開催地であり、エリザベス女王や訪米された昭和天皇、そして中曽根首相を始め各国首脳の多くが訪問した歴史的ホテルだ。ウィリアムズバーグ・インはジョン・D・ロックフェラー・ジュニアが先頭に立ち、“バージニアで最もモダンで優雅な設備、比類なきホスピタリティのホテル”のビジョンの基に建設された。現在は「Historic Hotels of America」グループ傘下の旗艦ホテルである。


 
1607年5月13日、現在のウィリアムズバーグのすぐ隣町ジェームスタウンにイギリスの入植地が開かれ、アメリカ大陸に初めてヨーロッパからの人々が住み着いた。このときの入植者は僅か104人。当時はエリザベスΙ世の治世、この地を祖国イギリスの植民地として認知させ、バージニア州の基礎を固めていった。これは、マサチューセッツ州ボストン郊外にヨーロッパ各国から多くの清教徒たちが入植する、実に13年も前のことであった。


 
コロニアル調の制服を着たドアマンに迎えられ館内に入ると、気品あるロビーラウンジに魅了される。ゲストは重厚なレセプションルームでシャンパンのサービスを受ける。今回はエリザベス女王が実際に宿泊したという「The Queen‘s Suite」を紹介したい。正面ファサード2階の右ウィングを占めるエレガントなスイートだ。メインダイニング「Rockefeller Room」はコンテンポラリー感覚の中にも英国リージェンシースタイルの空間が麗しい。朝食はガーデン側にあるモダンな「Terrace Room」で用意される。広大な森の庭園内に佇むスパ施設「The Spa of Colonial Williamsburg」は、ゴージャスなトリートメントルームが並び、ヘアサロン、メンズグルーミング、屋内プール、アウトドアプールなど、クオリティーは極めて高い。


 
ウィリアムズバーグ・インの館内は英国リージェンシーテイストの家具・調度品が置かれ、ゲストルームは二つとして同じ部屋はない。ガーデン側は全米屈指のゴルフクラブ「The Golden Horseshoe Golf Club」の美しいグリーンが広がる。コロニアル・ウィリアムスバーグはアメリカ合衆国の植民地時代の建物が修復・再建され、思わずタイムスリップした感覚が楽しめる。


夕暮れ迫る時間帯、正門ゲートから望むウィリアムズバーグ・インの麗しき正面ファサード

ゲストはコロニアル調の制服を着たドアマンに迎えられる

重厚なレセプションルーム。シャンパンのサービスを受けてチェックインする

笑顔のスタッフが詰めるコンシェルジュデスク

シャンデリアが煌めく夕暮れ時のロビーラウンジ

優雅な時間が流れるガーデンテラス

シャンデリアが煌めく夕暮れ時のロビーラウンジ

朝食はガーデン側にあるモダンな「Terrace Room」で用意される

「Terrace Room」に付属するバーカウンター

スパ施設「The Spa of Colonial Williamsburg」のレセプション。ゴージャスなのトリートメントルームが並び、ヘアサロン、メンズグルーミングなどクオリティーは極めて高い

広大な森の庭園内に用意されたアウトドアプール

エリザベス女王が実際に宿泊したという「The Queen‘s Suite」のベッドルーム。正面ファサード2階の右ウィングを占めるエレガントなスイートだ

「The Queen‘s Suite」の気品あるリビングルーム

ターンダウンの際に用意された小粋なリキュールのナイトキャップ